冬の音と夏の音は違う。
冬の風と夏の風も違う。
草花や空の色も、空気のにおいも、街の音も全然違う。
寒い冬を乗り越えば、優しい春が来る。ワクワクする気持ちも、不安な気持ちも、全てあたたかく包み込んでくれる。大丈夫、春には必ず新しくなれる。
春が過ぎると、元気な夏がやって来る。太陽の光線も、大きな雲も、涼しい木陰も、セミやコオロギも、みんながここにいると主張しているみたい。今しかない時を味わい尽くそう。もう二度と来ないから。
遊び疲れた後は、クールダウンの秋。元気な虫たちが姿を消し、木の葉が色づく。深く深く考えて、夏に味わったことを自分たちの色に染めてみなさい、と言われているみたい。秋は心地がいい。
寒い寒い冬は辛抱の季節。蓄えて、やがて来る春に向かって根を張るのみ。大丈夫、よく見たらツボミはもう付いている。
自然界に季節があるように、人にも季節がある。あなたには、あなたの季節がある。
いい映画だった。
